デスクトップ用のキーボードの解説をしているサイトは数多く存在しますので、ここではノートのキーボードについて少し触れたいと思います。
中でも代表的なパンタグラフ構造のキーを見ていきましょう。

これは、近年多く見られるモバイル系PCで採用されているキーの簡略図です。
多少の違いは有れ、おおよそ似た仕組みになっています。
古いノートのキーと低価格化のため簡素化された物は、パンタグラフを廃しているものもあります。
ブッシュがサスペンションの役割を行い、同時にスイッチも兼ねています。
パンタグラフは、キーが真っ直ぐストロークする様、補佐しています。

キートップを押すと上図の通り動く計算です。
凸状のブッシュが凹む瞬間にクリック感を生む事になり、操作している者に入力があった事を伝達する訳です。
ところが大部分のキーは、この様に動く事はありません。
どういう事でしょうか?
ぐにゃぁ・・・
ペコッ
なんと、キーの底面が意外に柔らかいのです。
従って、困った事にキーと同時、或いは前後してキーボードがしなるのです。
これではせっかくのブッシュやパンタグラフの効果がスポイルされてしまいますね。
また、キーボード底面の下に隙間がある場合尚更違和感が出ます。
隙間が無い場合でも、底面の下に更なるプレートが有ったりしますと、そこと当たる時、キー入力の感触が2つ(以上)打つフィーリングになり、非常に不愉快になります。
その他にもブッシュが硬すぎる場合は、クリック感が少なくなり違和感を感じます。
逆にブッシュがやわらか過ぎる場合は、ヘナヘナとコシが弱く、これまた違和感を感じます。
ThinkPadのキーは特別か?
発売元IBMのノートパソコン「ThinkPad」シリーズが良い感触のキーボードを持っている事は、広く認知されています。
一言で「ThinkPad」と言っても、キーの構造は数種存在しています。
しかし、概ね独特のタッチをしている事は間違いないでしょう。
私も打キーをすればそう感じます。
しかし、多くの人はこれらのキーボードのほとんどが他社と全く同じ形状な上、同じパーツで構成されている事実を知らなかったりします。
(他社と構造が異なる機種も存在します)
中には「ThinkPadは、パンタグラフの構造等を独自開発して高級感を出している」と豪語する人も居ます。
いや、実際、日本IBMのホームページの自社製品紹介欄に(当時)そう書いているのだから、それをそのまま鵜呑みにする、または信じたい気持ちも理解できます。
でもね、多くの人が「至上のキータッチだ!」と褒め称える「ThinkPad600系」のキーが、「ThinkPad」シリーズ中、最悪と言われた「i
シリーズ」と全く同じだったり、TOSHIBAの最悪のキータッチ(私比)を誇る「DynaBookSS」のA4サイズノートと同じだったりします。
(キー配列は異なります)
実際、打ち比べると全く違うのだけど、パーツレベルで言えば、付け替える事が出来る共通部品です。
多分OEM元は同じ・・・
では何故タッチが変わっているのでしょうか?
最も違ったのは2箇所です。
キーのブッシュの材質と底面の強度。
たったこれだけで、あそこまで感触が変わるのですね。
って事は?
お気づきの方、その通り。
その2点を改善すれば大幅にキータッチは良くなるのです。
もちろん、他にも底面の材質や強度に合わせたブッシュ選びとか、ツボのポイントはあるんですけどね。
IBMのキータッチが高品質なのは、パーツ選択を真面目に行った成果でしょう。
IBM信者の方々、キーボードについてのうんちくを語る際には、しっかりと確認されよ。
思わぬ所で恥をかきますぞ。

この通りDynaBookSS6000に、ThinkPad600のキーがそのまま付きます。
TP600EのA〜Zまでを付けたDynaBookSS6000。
って事は、DynaBook600E?
ブッシュはエンターキーに至るまですべてTPの物を使用してみました。
現実は、キーボード裏の右側に空間があるため、そのままでは右側でバタつき、キータッチは悪いままです。
もちろん、右側でバタつかない工夫をすれば、TP600Eとほぼ同じタッチになります。
私は愛用するモバイルのキータッチは、好みに合う様に調整しています。
皆さんも色々試してみて下さい。
【文章:銀牙】